ハイプナイト（ルネスタジェネリック）

ハイプナイトは、脳の興奮を抑えて自然に近い眠りを誘導する不眠症の治療薬です。
不眠症の症状のうち、なかなか寝つけない入眠障害、途中で何度も目覚めてしまう中途覚醒に対して効果を発揮します。

ハイプナイトの有効成分は、非ベンゾジアゼピン系に分類されるエスゾピクロンです。
エスゾピクロンは、中枢神経系の鎮静に関わっているGABAA受容体のベンゾジアゼピン系結合部位に結合し、GABAの働きを高めて催眠・鎮静作用を発揮します。

睡眠薬には、超短時間型、短時間型、中間型、長時間型の4種類があり、ハイプナイトは超短時間型に分類されます。
不眠症治療薬の中では持続時間が短いことが特徴です。
そのため、寝つきが悪いときや途中で目が覚めてしまうときの使用に適しています。
翌朝の眠気や不快感が少ないため、持ち越し効果が気になる方でも使いやすいでしょう。

ハイプナイトの強さはどれくらい？

ハイプナイトの有効成分であるエスゾピクロンは、超短時間型の睡眠薬に分類され、入眠を助けるだけでなく、途中で目が覚めてしまう中途覚醒にも対応できるのが特徴です。
一方で、作用時間が短いため、朝早く目が覚める早朝覚醒にはあまり効果が期待できません。
そのため、ハイプナイトは弱い薬だと思われている方もいるでしょう。

しかし、睡眠薬の強さは持続時間で決まるものではありません。
自分の症状に合わせて、適切なものを選択することが大切です。

ハイプナイトには、1mg、2mg、3mgの規格があるため、症状に応じて量の調節ができます。
1mgで効果が不十分だった方は、2mgや3mgへの増量を検討するとよいでしょう。

また、適正量を守れば、依存性のリスクは低いとされています。
従って、ハイプナイトは強すぎる睡眠薬というよりは、入眠障害や中途覚醒の不眠症状に対してバランス良く対応できるものと位置づけられます。

ハイプナイトの服用を控えるべき方

ハイプナイトの成分またはゾピクロンに対して過敏症の既往歴がある方は服用しないでください。
また、筋弛緩作用により症状を悪化させる恐れがあるため、重症筋無力症の方の使用は禁止されています。
有効成分のエスゾピクロンには抗コリン作用があり、これによって眼圧が上がる可能性があるので、急性閉塞隅角緑内障の方も使用できません。

この他、以下に該当する方は、医師の判断により服用できないケースがあるため、事前に相談してから服用しましょう。

• 肺性心、肺気腫、気管支喘息および脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している方
• 衰弱している方
• 心障害がある方
• 脳に器質的障害がある方
• ハイプナイトにより睡眠随伴症状として異常行動が出たことがある方

【監修者コメント】

ハイプナイトに関する情報は、国内外の医薬品データやエスゾピクロン製剤に関する文献、インタビューフォームなどを参考に構成しています。
睡眠薬としての有効性や副作用のリスクについては薬剤師が内容を監修し、正確性に配慮しています。
エスゾピクロンは体質や服用している他の薬剤との組み合わせによって作用や副作用が変化することがあるため、使用には注意が必要です。
薬物相互作用や依存のリスクを避けるためにも、服用前には必ず医師や薬剤師に相談し、指示された用法用量を守って適切に使用する必要があります。

ハイプナイトの保管方法

ハイプナイトは、室温（1～30℃）で保管が推奨されている医薬品ですが、品質を保つために高温や湿気、直射日光を避けることが重要です。
小児の誤飲や事故を防ぐため、必ず子どもの手が届かない場所に保管してください。
また、誤用や品質変化のリスクを避けるために、他の容器へ移し替えて保存することは控えましょう。
有効期限を過ぎたハイプナイトは、有効成分の劣化や変質が起こる可能性があるため、服用してはいけません。
安全かつ効果的に使用するためには、正しい保存環境を守り、定期的に期限を確認することが大切です。

メーカー

ハイプナイトは、インドのパンジャーブ州にあるルディアナに拠点を置くConsern Pharmaによって製造販売されています。
インド26州と世界9ヶ国で高品質な商品を届けている大手の製薬企業です。
現在は、766種類以上の医薬品を取り扱い、14,372もの薬局にサービスを提供しています。